横浜相鉄ビル眼科医院 こだわりの道具、機械 私大高と、秋山医師、鄭医師、中村医師は手術のプロとして、徹底的に道具にもこだわっています。いくら情熱と技術があっても、良い道具、機械がなければ良い治療ができません。 ●最新型のパスカルレーザーを入れました。 左の写真中央の、青い椅子が置いてある黒と銀の機械です。当院に設置されている写真です。 このレーザーの特徴は、何といっても「痛みが少ない!」事につきます。「痛みが無い」と言いたいですが、それはうそになります。「痛みが少ない。人によっては全く痛くないこともある!」ですね。 ちなみに右奥の機械は、少々ならば出血があっても治療が可能なマルチカラーレーザー。左側がYAGレーザー。YAGは2台ありますので、サブのYAGレーザーです。その横はFAGとICG撮影装置。右のカバーがかかった状態でにちょっと見えているのがGPという視野計です。 わけがわからないぐらいたくさん置いてあってすみません。これでも完璧に整理されて考え抜いた配置で置いてあるのですが、うちは治療機器や検査機器が多いもんで。。。(グリーンレーザー1台、マルチカラーレーザー1台、PASCALレーザー1台、YAG1台、YAG+SLT1台、ハンフリー2台、レフケラ2台、眼圧計2台、無散瞳眼底カメラ1台、内皮、FAG、GP、ヘス、シノプトなどなど・・・) 特に糖尿病網膜症にレーザー治療をする場合、通常はとても強い痛みを伴います。従来はこれが最大とも問題だったのですが、当院では最新型のPASCAL(パスカル)というレーザーを導入し、痛みの少ない治療を可能としております。 このレーザーなら痛みが無い! とうたっているような病院もあるようですが、さすがにそんなことはないです。やはり治療中、多少眼の奥が重い感じとかはあるようですが、従来の痛みと比べると格段の減少となりました。患者さんによってはぜんぜん痛く無かったよ、とおっしゃる方もいらっしゃるぐらいです。 ほんとうにすばらしい治療が可能な時代になりました。今までのレーザー治療での痛みに参って途中で中断した方や治療を受けなかった方もぜひご相談ください。 ●ロック付きシリンジ ●Duckworth&Kent社(England)の手術道具 ●Geuder社(ゴイダーと読みます。Germany)の手術道具 ●カールツアイス社製 Cirrus HD OCT OCTとは、網膜の断層写真をとる機械です。当院ではOCT3000という機械を大高院長が前院長から継承した当初(平成16年)から導入しておりましたが、平成22年8月1日より最新型にバージョンアップしました。 写真はカールツアイス社のHPからお借りしてきましたものです。左が最新のCirrus HD OCT、右が旧型のOCT3000です。右の方が写真では立派に見えるのですが、最新型はコンパクトになってしかも性能が上がりました。 ソニーのデジカメをお持ちの方は、レンズがカールツアイスなので、レンズの横に Carl Zweissと書いてあります。ドイツの光学器メーカーで(日本でいうと、ニコン社のような感じでしょうか)、眼科用機器でもいいものをいっぱい作ってくれています。 1〜2年前から今までの1面断層だけではなくて多面断層撮影できるOCTに進化していたのですが、すぐに導入しなかったのは、OCT3000とそう大差ないと判断し、さらに最終進化するのを待っていたのです。その甲斐あって、非常にきれいな画像を提供してくれています。 → こんなふうに、網膜の立体的な描画も可能になりました。 以下は今までのOCT3000の画像です。暇を見てCirrusの画像にアップデートします(^^ゞ 上が通常の網膜です。矢印が中心部、すなわち、黄斑部を示しています。中心部は少しへっこんでいるのが特徴です。 下は、黄斑部の上に膜がはって、その膜が収縮して網膜を引っ張っている様子です。黄斑部の表面のオレンジの層が膜です。 網膜の診断、特に中心部にある黄斑部の診断は、誤解を恐れずに言うと、OCTがあるとなしとでは全くレベルが違うといわざるを得ません。通常の眼底写真が普通のX線撮影で、OCTがCTやMRIに相当します(CTは放射線を使用していますので頻回に使用すると眼には有害ですが、OCTは微弱な光を使用していますので、眼には無害です)。 検査費用は、1割負担で200円、3割負担で600円です。機械が定価2000万円ぐらいであることを考えると安いですね(^^) ●ELLEX社製、SLT これが当院自慢の最新機械です。緑内障の治療は従来点眼か切る手術でしたが、新しい画期的なレーザーによる治療法が加わりました。 ●選択的レーザー線維柱帯形成術(selective laser trabeculoplasty 略してSLT)とは 特殊なレーザーで、眼内の水(房水)の流出路である線維柱帯で水の流出の抵抗となっている色素細胞をレーザーでつぶして減らし、房水の流出を助け、眼圧を下げる最新の方法です。じゃまな細胞のみを選択的につぶしてくれるわけです。 レーザー治療なので、切らないので外来での治療が可能です。治療後すぐに普通の生活が可能です。正直、昔から考えると夢のような治療法で、それを知った時に非常に強い興奮を覚え、高い眼圧降下力を確認し、高額な機械ですが、迷わず導入いたしました。 理論的にはすべての患者さんに永続的な効果を期待できます。それと、副作用(治療後の一過性の眼圧上昇)が非常に少ないのが魅力的です。 眼圧が高ければ高いほど効果が高いですが、正常眼圧緑内障の患者さんでも多くの場合、2とか3mmHgの降下が得られます。この効果は正常眼圧の患者さんにとっては非常に大きいです。また、正常眼圧緑内障の場合、夜中に眼圧が上がって、そのために視野が悪化している人もいるでしょう。そういう人に対しては、夜中の眼圧上昇を抑えてくれることが期待できます。 もちろん治療なのですべての人に効くということはありませんが、副作用のまずないので、気楽に受けていただける治療法と考えております。 詳しくは当院のサイト http://www.aikeikai.jp/slt.html ごらんください。私事ですが、デザインが非常にCOOLで気に入ってます。 時に、必要な道具は自分で開発していします。開発した道具の一部は他の眼科にも市販されています。ちなみにパテント料などは一切いただいておりません。 ●DK社製 大高氏角板 日本総代理店MEテクニカ社のサイト
●DK社製 大高氏鑷子(セッシと読みます。ピンセットのことです) 日本総代理店MEテクニカ社のサイト ●DK社製 大高氏プラグメジャー 日本総代理店MEテクニカ社のサイト ●鄭式 Just 25G Vit System [ 25ゲージ硝子体手術システムとは ] 創口を可能な限り小さくする低侵襲手術は全科的な取り組みであり、眼科では小切開無縫合白内障手術が既に定着しています。網膜剥離、増殖糖尿病網膜症などの重症網膜硝子体疾患の治療法として確立された硝子体手術においても1990年にアメリカで小切開無縫合硝子体手術のプロトタイプが作製されました。 従来の3ポート硝子体手術では、結膜を約半周〜全周(18mm〜36mm)切開した後、20ゲージ(1mm強)の強膜創を3ケ所作成して、器具の出し入れを行います。手術終了前には、眼圧を保つために強膜創をしっかり縫合し、結膜を整復するために結膜縫合を行います。 2002年に発表された25ゲージ経結膜的硝子体手術の臨床報告では、開始時に25ゲージ(内径0.5mm、外径0.63mm)サイズのトロッカーを、結膜切開をせずに結膜上から直接挿入し、終了時には抜去するだけで終了できる無縫合硝子体手術が可能であるとされました。従来の硝子体手術システムと比較し、手術時間の短縮化、術後の患者不快感・乱視の軽減、炎症が少ないための術後回復期間の短縮化、などが達成されました。 [ 鄭医師のチームが独自に開発したシステムと、その良いところ ] 論文は、ワシントンのデータベース内の A new non-trocar system for 25-gauge transconjunctival pars plana vitrectomy. Am J Ophthalmol. 2005 Jun;139(6):1130-3. をご覧ください。 2002年秋には日本でもトロッカー方式のTSV25TM(ボシュロム社)が導入されました。その後、器具の改良に伴う適応疾患の拡大に伴い、全国で施行例が大幅に増加しています。しかし、トロッカー方式も完全なものとはなっておらず、その問題点を改善するべく、2003年より京都府立医大の私のチームはニデック社と共同で、トロッカーは用いず、特殊シリコンリングで結膜を圧迫し結膜移動を防止することによって25ゲージ経結膜的硝子体手術を行う新システムJ25VS TM(Just 25-gauge vitrectomy system)を開発しました。 この新方式はトロッカー方式と比較し、より小さな創口を通しての手術施行が可能であり、結果的に無縫合率が高くなります。また、器具の可動域や操作性も高く、増殖糖尿病網膜症や増殖硝子体網膜症などの重篤な網膜硝子体疾患の治療に応用することにより、適応疾患の拡大が可能になることが期待されています。 器械や器具の進歩に伴い、また、経験の積み重ねにより、より安全性の高い網膜硝子体手術が施行され、網膜硝子体疾患分野においても日帰り手術が可能となっています。 ●DK社製 大高氏睫毛鑷子 日本総代理店MEテクニカ社のサイト さかさまつげの患者さんのまつげを抜くのに使う道具です。超高級毛抜きですね。先端の形状を改良し、抜いたまつげが付着しにくくなっています。 抜いたまつげが器具についていると、次のまつげがうまく抜けないために、いちいちティッシュで拭かなければなりませんでしたが、従来の器具と比較し、その手間を大幅に省くことができます。それゆえ抜去する時間を短縮することができ、患者さんへの負担を減らすことができます。 たかがさかさまつげと馬鹿にすることなかれ、なっている本人にとっては重大な問題です。こういう部分にもこだわっています。 mail: otaka@isao.com |