横浜相鉄ビル眼科医院 松村 望(まつむら のぞみ)医師
毎週水曜日午前午後外来です。外来のスケジュールはここをご覧下さい。
診察は予約制になります。病院にお電話ください。045-311-2752
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[ 略歴 ]
昭和51年 横浜市立汐見台小学校。親御さんの引っ越しで、転校
昭和57年 横浜市立東希望が丘小学校卒業
昭和60年 フェリス女学院中学校卒業
昭和63年 フェリス女学院高等学校卒業
平成06年 群馬大学医学部卒業、横浜市立大学医学部附属病院研修医
平成08年 横浜市立大学医学部附属病院勤務
平成09年 カリフォルニア大学サンディエゴ校医学部留学
平成10年 神奈川県立こども医療センター眼科勤務
平成12年 小児療育相談センター眼科医長
平成15年 神奈川県立こども医療センター眼科勤務
平成23年 神奈川県立こども医療センター眼科 顧問医師(現職)
平成28年 横浜市立大学医学部眼科学教室 非常勤講師
平成29年 日本涙道・涙液学会理事
[ 専門領域 ] 小児眼科、小児と大人の涙道(るいどう)疾患の治療(すなわち、先天性鼻涙管閉塞、大人の流涙(りゅうるい、すなわち、涙が出て出て困っている)や、鼻涙管の慢性的な感染、炎症や痛みで困っている人を治す事)
以下、松村先生が横浜相鉄ビル眼科医院のホームページのために書いてくださった文章です。
◆こどもの視力と弱視
こどもの目は、生まれた時から大人と同じように見えているわけではありません。成長に伴って徐々に視力は伸びていくものですが、何らかの原因で視力の伸びが止まってしまうことがあり、弱視と呼んでいます。
弱視にはさまざまな原因がありますが、遠視や乱視などの屈折異常、不同視と呼ばれる左右の目の屈折度数の違い、斜視などが比較的多くみられます。
弱視の治療はタイミングが重要で、8歳頃までが勝負です。その時期を過ぎると、視力の改善は難しくなりますので、早い方がよいことが多いです。視力検査ができない小さなお子さまでも、屈折度数を調べたり眼鏡を作成したりすることは可能ですので、視力検査がきちんと出来るようになるまで受診を待つ必要はありません。
幼稚園や保育園の検診、3歳児検診、就学時検診、学校検診などで視力が出にくかった、乳幼児健診で斜視や目の病気を疑われた、視力や斜視が心配、斜視や弱視の治療中に横浜市に転居することになった、などの場合は、どうぞご予約いただいて、ご相談にいらしてください。
◆こどものなみだ目
こどものなみだ目の原因として一番多いのは、先天鼻涙管閉塞(せんてんびるいかんへいそく)です。うまれつき鼻涙管という涙の排水管がふさがっていることで、なみだ目やめやにの症状が続きます。点眼薬を使用するとめやには一時的に改善するけれど、やめるとまた悪くなる、といった症状を繰り返します。
1歳頃までに自然治癒する可能性が高いですが、自然治癒しない場合もあります。自然治癒しない場合の治療方法は、つまっている場所を開放する手術(先天鼻涙管閉塞開放術)になります。使用する道具として、ブジーと呼ばれる金属の針金のような道具を使って手探りで行う場合と、涙道内視鏡(るいどうないしきょう)という涙道の中が観察できる直径1㎜以下の極細の内視鏡を使う場合があります。
局所麻酔で治療できる時期は1歳前頃までが目安で、1歳を過ぎて体が大きくなったお子さまは、全身麻酔が必要な場合が多くなります。いつごろ、どのような道具を使って、どのような麻酔で治療することが最適かについては、世界中でさまざまな意見があります。
また、先天鼻涙管閉塞以外にも、涙点閉鎖、はやり目の後の涙道閉塞など、こどもの涙道異常のすべてが先天鼻涙管閉塞というわけではありません。逆さ睫毛やそのほかの目の病気が隠れている場合もあります。
個々のお子様の症状や原因や月齢に応じて、もっとも負担の軽い最適な治療をご提案致します。大きくなりすぎて治療ができないと言われた、手術や治療を受けたけれど改善しなかった、などのご相談もお受けしております。まずはお気軽にご相談にお越しください。
◆おとなのなみだ目
泣いていないのに涙が出て一日に何回も目をふいている、涙で目じりや目頭がただれる、めやにがいつも出ている、といった症状でお悩みの方は多くいらっしゃると思います。
おとなのなみだ目の原因として、涙の排水管が詰まってしまう涙道閉塞(るいどうへいそく)はとても多く、とくに女性に多いことが知られています。
おとなの涙道閉塞の治療は、涙嚢鼻腔吻合術(るいのうびくうふんごうじゅつ)という手術が基本とされていますが、最近では涙道内視鏡(るいどうないしきょう)を使用した涙管(るいかん)チューブ挿入という手術により、日帰りで切らずに治せる治療も可能になりました。
なみだ目の原因は涙道閉塞だけではありませんが、なみだ目にお悩みの方は、どうぞお気軽にご相談ください。
大高院長コメント
松村先生は以前から知り合いです。技術、人柄ともにものすごくもすばらしい先生なので、もし時間ができたらぜひうちに働きに来てほしいとお願いしていました。
ですが、当然とっても人気の先生で、自分としては、うちに来てもらえるのはさすがに厳しいかなぁと軽くいじけぎみあきらめぎみだったのですが、偶然の縁あって一緒に仕事できることになりました。人生にいくつかある不思議な縁というものを強く感じました。
松村先生には2本柱があって、それは、●小児眼科 ●涙道疾患の治療 です。
松村先生は元々小児眼科が専門です。小児眼科はとっても難しくてしんどくてかつ儲からない仕事なので(これが小児が眼科でよくじゃけんにされる理由)、小児眼科を専攻しているだけでえらい先生と自分は思っているのですが、しかも小児眼科の世界ではほんとうにトップクラスの名医です。なんせ、評判が良くて有名な、神奈川県立こども医療センター眼科の顧問医師ですからね。
顧問医師というのは初めて聞いたのですが、社長よりも会長よりも上みたいで、なんかすごい!(^^)
ともかくも、自分の心の中では神奈川県立こども医療センター眼科の看板医師です。
生まれつき涙道が開通していない子供(先天性鼻涙管閉塞)が世の中にたくさんいらっしゃるので、その子たちを治療しているうちに、大人の涙道の治療もうまくなったというわけですね。
もちろん、大人の普通の疾患もしっかり見てもらえます。子供の眼をみることができるなら大人はみれて当然なわけです。
子供の目の事、自分の涙の事、いろんな病院でなんとも手ごたえがなくて困っている方、望先生は腕が良くてしかもとってもやさしいですから、ぜひ診察を受けてみてください。
松村望医師 業績一覧
●新聞
☆読売新聞 2019年(令和1年)8月6日火曜日
医療ルネッサンスに取り上げてもらいました。医療ルネッサンスには、以前私大高もとりあげていただきました。読売新聞さん、ありがとうございました。
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☆岩手日日新聞 2021年(令和3年)1月21日号
私(大高院長)の作った、まさしく皆さんが今ご覧のこのページを見ていただき、岩手日日新聞さんに取材をしていただいた後、掲載していただきました。岩手県の新聞社さんに注目していただけたというのが特に嬉しかったです。ありがとうございました。
●著書
☆小児科診療2019 Vol.82 No.8 「先天性鼻涙管閉塞」 診断と治療社
眼科医向けではなくて、小児科医向けの専門誌ですので、他科の専門誌で執筆させてもらえるのは、ものすごく名誉なことです。慶應大学医学部小児科教授の山岸敬幸先生が松村先生に声をかけてくださって、執筆、掲載が実現しました。山岸先生は大高が慶應大学医学部の学生時代から知っている、尊敬する大先輩です。山岸先生、ありがとうございました(^^)
☆涙道内視鏡入門
松村 望 著.(分担執筆および編集) 後藤 聡,鶴丸 修士,松村 望 編集
井上 康,鈴木 亨,佐々木 次壽 監修
メジカルビュー社 2016年
☆赤ちゃんのなみだ目は自然に治る? 「眼科開業医のための診療・連携ポイント30」
松村 望 著.(分担執筆) 松元 俊,吉川 啓司 編. 診断と治療社 2015年
☆第18章 涙器疾患 「小児眼科学」
松村 望, 新田安紀芳 著,(分担執筆) 東 範行 編. 三輪書店 2015
●学会発表・シンポジウム
・DR-1αで診る涙道閉塞症のオキュラーサーフェス (シンポジウム講師)
シンポジウムテーマ 「涙道治療の未来展望」
松村 望. 第6回涙道・涙液学会総会 大阪 2017
・先天鼻涙管閉塞における涙液中IL-6濃度と罹病期間の関連
松村 望 他. 第6回涙道・涙液学会総会 大阪 2017
・中隔視神経異形成症11例における臨床所見の検討
脇屋 匡樹,松村 望 他. 第73回 日本弱視斜視学会総会 金沢 2017
・乳児眼瞼・眼窩血管腫の新旧2例ずつの治療経過
松村 望 他. 第5回眼形成外科学会総会 小倉 2017
・小児涙道閉塞症に対する涙管チューブ挿入法の検討
松村 望 他. 第40回 日本眼科手術学会総会 福岡 2017
・先天奇形症候群に伴う涙器疾患の検討
松村 望 他. 第70回 日本臨床眼科学会総会 京都 2016
・DR-1αによる原発性後天性涙道閉塞の涙液観察
松村 望 他. 第5回 日本涙道・涙液学会総会 東京 2016
・心因性視覚障害として紹介された患者の転帰
大野 智子,松村 望 他.第72回 日本弱視斜視学会総会 横浜 2016
・小児涙道疾患の診断 (シンポジウム講師)
―涙点・涙小管閉塞,先天涙嚢瘻,先天涙嚢ヘルニア,後天涙道閉塞―
シンポジウムテーマ 「先天鼻涙管閉塞に対するプロービング時期の議論を超えて」
松村 望. 第39回 日本眼科手術学会総会 福岡 2016
・先天鼻涙管閉塞患児の弱視リスクに関する検討
松村 望 他. 第69回 臨床眼科学会総会 名古屋 2015
・涙道内視鏡を用いて鼻涙管解放術を行った先天性涙道形成不全の2例
松村 望 他. 第4回 日本涙道・涙液学会総会 大阪 2015
・神奈川県立こども医療センターにおける未熟児網膜症45年間の推移
浅野 みづ季,松村 望 他. 第39回 日本小児眼科学会総会 神戸 2015
・Silicone tube intubation assisted by dacryoendoscopy for treating congenital
nasolacrimal duct obstruction in children aged one year and older
Nozomi Matsumura et al. AAPOS-JAPO-JASA Joint Meeting Kyoto 2014
・小児流行性角結膜炎後の涙道閉塞に対する涙道内視鏡を用いた診断と治療経験
松村 望 他.第3回 日本涙道・涙液学会総会 東京 2014
・ダウン症候群17例に対する涙道疾患の診断と治療経験
松村 望 他. 第37回 日本眼科手術学会総会 京都 2014
・症候群性頭蓋縫合早期癒合症に対する顔面形成手術前後における水平斜視の変化
松村 望 他. 第67回 臨床眼科学会総会 横浜 2013
・ 小児涙道疾患における鼻性鼻涙管狭窄の特徴
松村 望 他. 第2回 日本涙道・涙液学会総会 大阪 2013
・症候群性頭蓋縫合早期癒合症における外斜視およびV型斜視の原因
松村 望 他. 第69回 日本弱視斜視学会総会 広島 2013
・先天性鼻涙管閉塞症に対する色素残留試験の感度
松村 望 他. 第66回 臨床眼科学会総会 京都 2012
・先天性涙点閉鎖60例の検討
松村 望 他. 第1回 日本涙液・涙道学会総会 横浜 2012
・Duane症候群57例の検討
石戸岳仁,松村 望 他. 第68回 日本弱視斜視学会総会 名古屋 2012
・ヤング・シンプソン症候群における眼所見
松村 望 他. 第37回 日本小児眼科学会総会 名古屋 2012
・神経線維腫症Ⅰ型における眼合併症と頻度
石戸岳仁,松村 望 他. 第65回 臨床眼科学会総会 東京 2011
・先天性鼻涙管閉塞症に対するブジー治療法の検討
松村 望 他. 第65回 臨床眼科学会総会 東京 2011
・視野の自然寛解をみた網膜動脈分枝閉塞症の1例
松村 望 他. 第25回 日本小児眼科学会総会 鹿児島 2000
・眼内液よりPCR法にて単純ヘルペスウイルス2型を検出した急性網膜壊死の1例
松村 望 他. 第54回 臨床眼科学会総会 京都 1998
●講演会・セミナー
・「小児涙道疾患アップデート 2017」
2017年8月 岡山 岡山県眼科医会 眼科アップデートセミナー2017
・「小児の涙道内視鏡手術 ~確実な手術のコツ~」
2017年7月 大阪 フォーサム2017 第6回日本涙道・涙液学会総会
ランチョンセミナー
・「小児涙道疾患の診断と治療 ~乳児眼科診察のコツ~」
2017年4月 君津 第5回 千葉県眼科医会 病院見学会・講演会 特別講演
・「オキュラーサーフェスと涙道 -涙の動きと眼関連粘膜免疫-」
2017年1月 横須賀 横須賀市眼科医会 新年学術講演会 特別講演
・「小児眼科の病診連携と最新の話題」
2016年11月 鎌倉 鎌倉市眼科医会学術講演会 特別講演
・「小児涙道疾患の診断と治療 ~乳児眼科診察のコツ~」
2016年10月 東京 東邦大学 大森学術研究会 特別講演
・「小児涙道疾患に関する最新の話題」
2016年7月 福岡 福岡大学病院 眼科カンファレンス
・「眼表面に答えが見える!涙道閉塞症」
2016年7月 東京 フォーサム2016 第5回日本涙道・涙液学会総会
イブニングセミナー
・「涙管チューブ挿入術 -涙道内視鏡を使用するDSI-」
2016年7月 東京 フォーサム2016 第5回日本涙道・涙液学会総会
ランチョンセミナー
・「明日から活かせる小児眼科の基礎知識」
2016年6月 横浜 第1回横浜・横須賀クリニカルワークショップ 特別講演
・「涙道内視鏡による涙道疾患の診断と治療 ~成人と小児~」
2016年3月 横浜 第10回 西区眼科医診療連携の会
・「小児の眼 -診療のポイント・紹介の時期・最新の話題―」
2015年2月 横浜 神奈川県保険医協会
・「小児涙道疾患に関する最新の話題」
2015年1月 広島 第274回 広島眼科症例検討会
・「先天性鼻涙管閉塞症の治療を考える」
2014年9月 東京 杏林大学アイセンター オープンカンファレンス
・「涙道内視鏡所見から考える涙道疾患の診断と治療 -成人と小児-」
2014年9月 第1回 逗子 なぎさの眼科女医会
・「涙道内視鏡所見から考える涙道疾患の診断と治療」
2014年9月 横浜 第4回 レディースアイフォーラム
●論文
・Cytokine profiles of tear fluid from patients with pediatric lacrimal
duct obstruction.
Nozomi Matsumura et al.
Investigative Ophthalmology & Visual Science. Vol.58, Page, 252-256,
2017.
・神奈川県立こども医療センターに心因性視覚障害として紹介された患者の転帰
大野智子, 松村 望 他.眼科臨床紀要 第10巻 2017
・High-resolution dacryoendoscopy for observation for pediatric lacrimal
duct obstruction.
Nozomi Matsumura et al.
American Journal of Ophthalmology Case Reports, Vol. 1, p23?25 2016
・小児涙道疾患の外科的治療 特集 涙道疾患の外科的治療 2015
松村 望. あたらしい眼科 Vol.32 2015
・小児涙道疾患における鼻性鼻涙管狭窄の特徴
松村 望 他. あたらしい眼科 Vol.31 2014
・眼瞼下垂 特集クローズアップ“目・耳・鼻・口の診かたと初期対応”
松村 望 他. 小児内科 45巻 2013
・流涙症Q&A 基礎編 涙道の発生について教えてください
松村 望. あたらしい眼科 Vol.30 臨時増刊 2013
・流涙症Q&A 臨床編 涙道の先天異常
小児の流涙症を診るときに鑑別すべき疾患について教えてください
松村 望. あたらしい眼科 vol.30 臨時増刊 2013
・先天性鼻涙管閉塞症に対する色素残留試験の感度
松村 望 他.臨床眼科 第67巻 2013
・神経線維腫症Ⅰ型における眼合併症と頻度
石戸岳仁,松村 望,他.臨床眼科 第66巻 2012
・先天性鼻涙管閉塞症に対するブジー治療法の検討
松村 望 他. 臨床眼科 第66巻 2012
・視野の自然寛解をみた網膜動脈分枝閉塞症の1例
松村 望 他. 眼科臨床医報 第95巻 2001
・治療経過中に網膜剥離を合併したvon Hippel-Lindau病の1例
大庭静子、松村 望、伊藤大藏. 眼科臨床医報 第94巻 2000
・High prevalence of herpes simplex virus type 2 in acute retinal necrosis
syndrome associated with herpes simplex virus in Japan.
Norihiko Itoh, Nozomi Matsumura et al.
American Journal of Ophthalmology, Vol. 129, Issue 3, p404?405,2000