翼状片(よくじょうへん)の手術と患者さんの声

院長の大高です。以下に翼状片手術の解説と、横浜相鉄ビル眼科医院で手術を受けた患者さんの体験談を掲載させていただきました。翼状片でお悩みの患者さんへの救いの手となることができれば幸いです。横浜相鉄ビル眼科医院には翼状片の患者さんが全国から多数来ていただき、手術を受けて喜んでいただいております。

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翼状片とは・・・白目は一番下が強膜、その上がテノン嚢、その上が結膜、と言う3層構造になっています。紫外線などの影響で、テノン嚢と結膜が異常に増殖して、角膜に伸びてきたのが翼状片です。通常鼻側にできますが、耳側にできる人もいます(偽翼状片、ぎよくじょうへん)。

翼状片の手術はやればやるほど奥が深いです。僕のマイアミ留学時代の師匠、目の表面の疾患の世界的権威Scheffer Tseng先生は、事あるごとに「イサオ、翼状片は絶対なめてかかるな。翼状片の手術を簡単だと言うのは目の事をわかってない医者だ。」とおっしゃっていました。私もその通りだと思います。

翼状片の神様はとても恐ろしい神様で、普段はおとなしいのに、手術をすると、突然ものすごい勢いで再発することがあります。で、再発したあとは前よりもずっとひどい状態になります。それゆえに、眼科医は手をつけたがらないわけです。

ゆえに、翼状片の手術で最も重要なことは、いかに再発させない手術をやるか、ということなのです。私はここのところのテクニックで勝負しています。

翼状片の手術を多く手がけて気づいた法則は

1 年齢が若ければ若いほど再発しやすい
2 大きければ大きいほど再発しやすい

です。この2つの要素が絡むゆえに、手術時期の決定が難しいのです。同じ翼状片でも、歳取ればとるほど大きくなるし・・・。

角膜中心部に到達すると視力が下がりますので、絶対的に手術の対象になります。しかし、中心部に到達してからでは手術をしても角膜のでこぼこが残って、視力が完全にもとにもどりにくいので、遅すぎます。

ゆえに私は、「たとえ小さくても、患者さんがとりたいと思ったときがやりどき」と決めています。

角膜に入るか入らないか、ぐらいの小さな翼状片でも、事ある毎に赤くなって人から指摘されて気になる、しみる、コンタクトレンズ装用がつらくなる、目が疲れやすく、頭痛肩こりもする、などと悩まれている方も多いです。若い方では10代の人もいらっしゃいます。そういう場合にも、患者さんの希望があれば、積極的に手術をしています。実際、ちゃんとした手術をやれば、若くても小さいうちにやったほうがきれいになる印象です。

私は翼状片の手術に関しては自信満々な言い方をしておりますが、決しておのれの腕におぼれているわけではありません。医師になりたての頃とかにはいろいろうまくいかないことを経験したり、アメリカで貧乏をしながら勉強したり、そういう苦労を乗り越えて腕を磨いてきました。

下の2枚の写真の上は、再発翼状片の中でも最も重症な部類です。他の病院で手術をして再発した患者さんです。上が術前です。こういう重症になると、信じがたいことに、眼球とまぶたが癒着してしまう場合があります。矢印の部分は下のまぶたの鼻側と眼球が癒着しているところです。下が術後です。きれいになっているのがお分かりいただけると思います。





下の2枚の写真の上が術前です。矢印の目を見ると、横を向いてもらったときに、まぶたとの癒着のために眼球が自由に動かなくなっています。下が術後です。正常な状態を回復しています。





現実に皆さんが、特に若手の方が悩んでらっしゃる翼状片は、以下のようなものが多いのではないでしょうか。写真で見るとたいしたことなさそうですが、夕方になるとすごく充血してきたりして、本人にとっては重大な問題です。上が術前、真ん中が術後1ヶ月、下が術後3ヶ月です。徐々に治っていく様子がおわかりいただけると思います。

勇気のある方は、翼状片手術のビデオ(youtubeのサイト内)ないしは翼状片の手術のビデオ2(横浜相鉄ビル眼科医院のサイト内)をご覧下さい。

オールアバウトさんにも紹介していただきました。ありがとうございます。

平成23年3月22日、TBSさんの「これが世界のスーパードクター14」に取り上げていただきました(著作権の関係で動画は非公開。内容はネットを検索してみてください)。ありがとうございました。


以下、ややプロ向けの内容が含まれますが、手術方法に関する解説です。

翼状片の手術を月に20例から30例程度施行しております(毎週火曜日午後の手術平均8人中6人から7人が翼状片です)。おそらく日本では大学病院などを含めても一番多い部類に属すると思います。成績に関しては、次の項目をご覧下さい。

再発しないよう、細心の注意を払いながら手術をしていますし、再発をさせないための私なりのノウハウをたくさん蓄積しています。また、たとえ再発しそうでも、再発しかけのところでぎりぎり止めるのも大切な技術と考えています。他院で再発しかけた患者さんを薬治で止めることもよくあります。

放射線をあてたり抗がん剤のマイトマイシンCを塗布したり、マイトマイシンCを点眼したり、という治療法が紹介されています。翼状片は結膜の異常増殖なので、放射線や抗がん剤で細胞の増殖を抑制すると翼状片自体には良いのは当然だと思いますが、まわりにある正常な細胞の増殖まで抑制するので、初回手術では使わずに治療するのが私のやり方です。複数回再発する重症の翼状片にやむを得ず使うべきものと考えます。

翼状片に羊膜を使っての治療が紹介されています。私は自分で精製した羊膜を持っていますが、重症の再発翼状片でもできるだけ自己結膜移植で治療しています。どうしても結膜が足りない場合にのみ羊膜を使っています。羊膜移植は安全ですが、いくら安全とはいえ、やっぱり、自分の体からとった材料が一番です。

上の再発翼状片の症例も放射線やマイトマイシンCや羊膜を使わず、自己結膜移植のみで治療いたしました。私の移植法は遊離結膜弁移植です。有茎結膜弁でやるか遊離結膜弁でやるかは術者の好みだと思います。有茎結膜弁は引っ張ってくる関係上どうしても術後に引力がかかりますから、移植部の縫合糸が外れる可能性があるし、大きな結膜弁を持ってくることが難しいので、私は遊離結膜弁派です。

治すのは当然として、再発しないこと、以前のきれいな白い結膜の状態を回復さすことにこだわっています。また、プロの方は、上の再発翼状片の手術において、結膜嚢がしっかり再形成されていることにお気づきいただけると思います。ここのところにもこだわっております。



●翼状片の再発ついて

翼状片は術後の再発がたいへん多いといわれています。やっかいなのは、再発した翼状片は、ほとんどが前回よりひどい状態になることです。

翼状片を除去するだけでその部分に何の処置もしなければ再発率は20%ぐらいのようです。

私は、除去した部分に上方から自分の結膜を取ってきて植え込む、遊離自己結膜移植術という方法を採用しております。それに加えて、いろいろと細かい部分を工夫しておりますので、再発率ははるかに低い数字となってはおりますが、ゼロではありません。

過去5年間、年間約300人で計1500人程度の手術を施行しております。その中で把握している再発やそれに準ずる症例は以下となります(平成22年3月時点でのデータ。古い方からの順番)

1 開業初期のころ、まだそんなにネットで名前が広まっていない時代にもかかわらず当院を信頼して遠方から来院して下さった患者さん。片方を手術してから数ヵ月後にもう片方を手術のために来院、前回手術の眼が私の期待通りに治っていなかったためにそちらの眼の手術を中止。その後も手術した眼は赤みが残ってしまったと患者さんからメールあり。最初の手術で翼状片が綺麗にならなかったこと、次にせっかくまた遠くから来てくださったのに中止になったこと、両方の意味でたいへん申し訳ない結果となってしまった。

2 タイで手術して再発、当院で再手術を受けたがタイにすぐ戻って紫外線を浴びまくって点眼をさぼってぜんぜんやらなかったと明るく告白した患者さんが再再発、当院で再度手術を施行、その後連絡が無いので治ったのだろうと推定します。この方は自業自得か。

3 あんまりひどくない翼状片だったが希望があったので手術、当初経過良好であったが、2ヵ月後ぐらいから想定をはるかに超える異常な増殖が起こり、内側の筋肉を巻き込んで眼の動きが悪くなってしまった。角膜には入ってこなかった。この方を再手術し、現在慎重に経過観察中。この方もなんとか治したいが、ケロイド体質というか、結膜がものすごく癒着しやすい体質なので、ほんとうに難しい。

このような症例がありました。丁寧に手術はやっておりますし、昔よりはいろいろと改良はしており、少しでも患者さんに良い結果をもたらすことができるよう努力はしてますが、残念ながらリスクは確実にあることをご理解下さい。


翼状片 よくある質問です。病院で配布する資料と一部ちがいますが、ネットが最新ですからこっちを信用してください。



●翼状片や翼状片手術全般に関する質問

Q 翼状片は遺伝しますか?

A 遺伝病ではありませんが、体質が遺伝しますから、顔が似てるように、緩やかな遺伝をします。親子で手術を受ける人もちょくちょくいます。

Q 少しでも翼状片の進行を予防したいのですが、普段から気をつけるべきことはありますか?

A 目への刺激が翼状片の大敵です。紫外線、潮風、ほこり、海水浴やプールでの泳ぎ、コンタクトレンズ、すべて翼状片にとっては悪いものだと考えてください。

コンタクトをできるだけしない、海水浴をしない、プールで泳ぐならゴーグルを必ず着用する、それから、紫外線対策を常にすることをお勧めします。

それから、慢性の炎症によってできるものなので、抗炎症剤の点眼は進行を予防してくれます。リザベンというお薬が翼状片の進行を予防するとも言われています。良いお薬なんですが、ちょっとパンチが弱い感じもしますね。自分は抗炎症剤の点眼を処方しています。

Q 紫外線をカットするためには色の濃いサングラスをかける必要がありますか?

A 色の濃いサングラスは必要ありません。透明の眼鏡でも、紫外線(UV)カットになっていれば良いわけです。自分たちも普段から目の保護用に眼鏡をかけています。かけている眼鏡はここをご覧ください。自分たちが作っている眼鏡を販売していますが、それはべつに買わなくてもいいので、みなさんが眼鏡を買われる場合の参考になればうれしく思います。

Q 紫外線をカットするには、顔にぴったりフィットしたサングラスがベストなんですよね?

A もちろんそれがベストですが、そういうサングラスはかけながら人前に出にくいものですし、普通の形の眼鏡でUVカットをするのが一番現実的ではないでしょうか。自分たちが作っている眼鏡も普通の形をしています。

Q 私は35歳なのですが先日眼科検査にて白内障が発覚しました。視界に問題なく自覚症状は全くないです。もし将来的に白内障の手術が必要になった際、瞼裂斑や翼状片の手術をしたことで何か支障がありますか?

A 全くありません。というより、特に翼状片の場合は、将来白内障手術はやりやすくなります。角膜上の邪魔なものが無くなりますので、中が見やすくなるからです。

Q 「瞼裂斑を取り去って、その部分に他の部分からもってきたきれいな結膜を植え込みます。」とありますが、きれいな結膜をとってきた部分は取り去ったままの状態で問題ないのでしょうか?結膜って再生するということなのですか?

A 何も考えずに取ると問題が発生するのですが、結膜がきれいに再生して問題が起こらないように手術するのがプロのテクニックです。技術は企業秘密とさせて下さい。

Q 左目に関しては視野が少し狭い為将来緑内障になる可能性もあるとの事でした。翼状片や瞼裂斑を手術すると、その事も何か支障はありますか?

A 上方からきれいな結膜をとって、そこはきれいに再生するのですが、厳密に言うと何もいじってない状態よりもやや硬くなります。そこが緑内障手術(トラベクレクトミー)で使う部分なので、将来手術が必要になるかもしれないというようなひどい緑内障の方は受けないことをお勧めします。主治医の先生に確認してみてください。

Q 手術は健康保険がききますか?費用はいくらぐらいかかりますか?

A 健康保険がききます。手術費用は、その当日の検査や処置、お薬などをすべて含めて、3割負担で3万円を見ておいてください。

Q 手術時間はどれぐらいかかりますか?

A 初発翼状片ですと、標準的には15分から20分です。再発翼状片ですと、だいたい15分から30分です。ぱっぱっと切り取って縫い付けるだけ、なら5分でおつりがきますが、将来にわたって再発しないような手術のために、時間をかけて丁寧にやっています。

Q 手術はどのように麻酔をするのですか?痛くないですか?

A 点眼で麻酔をします。最初しみるのですが、そのうちしみなくなってきます。手術中は痛みは全くありませんが、人によっては少しちくちく感じることがありますので、そのときはお伝え下さい。麻酔を追加します。

Q 両眼の場合、手術は二度することになるのですか?

A はい。両眼を同時に手術すると両眼眼帯になりますので、歩けませんからね。それに、いかに翼状片の手術が安全といえども、万が一なにかあるかもしれません(病院に来る途中で交通事故にあう確率よりは低いと思いますが)。なので、片方をやって、大丈夫なことを確かめてからもう片方をやるのが我々プロの眼科医のやり方です。

Q片眼の両側に翼状片が2つできているのですが、1度に手術していただけますか?

A できます。

Q入院は必要ありますか?

A ありません。



●手術予約に関する質問

Q 手術を予約したいのですか、どうすれば良いですか?

A 手術予約の基本は、診察のみの受診→診察後、手術の適応と判断され、かつ手術を受けたければその場で手術予約(もちろん後日予約もあり。後日電話で予約も可能)、です。まずは受診をお願いします。受診の方法は、横浜相鉄ビル眼科医院トップページへをご覧下さい。

Q 大高先生以外の先生に受診しても手術予約はできますか?

A できます。

Q 遠くから受診して手術を受けたいのですが、大丈夫ですか?

横浜相鉄ビル眼科医院では、遠くの方のために、受診して即日手術、近くのホテルに泊まっていただき、次の日診察して帰る、というシステムを確立しています。ご希望の方はメール下さい。

今まで、神奈川県内、東京都内、千葉県、埼玉県、山梨県、群馬県、栃木県、茨木県、静岡県などの近隣の県はもとより、北海道、青森県、秋田県、岩手県、山形県、宮城県、福島県、石川県、愛知県、長野県、新潟県、富山県、福井県、岐阜県、京都府、奈良県、大阪府、和歌山県、三重県、滋賀県、兵庫県、徳島県、香川県、高知県、愛媛県、岡山県、広島県、鳥取県、島根県、山口県、福岡県、佐賀県、大分県、長崎県、宮崎県、熊本県、鹿児島県、沖縄県、島では淡路島、小豆島他瀬戸内海の島々、神津島、初島、三宅島、大島、父島、八丈島、徳之島、奄美大島、種子島、海外(ボリビア、ブラジル、オーストラリア、サイパン、香港、中国本土、台湾、韓国、イギリス、イタリア、USA、マレーシア、タイ在住の方)などから患者さんに来ていただきました。

追加しているうちに、いつの間にか、日本ではすべてになりました。ほんとうにありがたいことですね。

Q 手術予約に、予約金は必要ですか?

A はい。当院では、手術の際、予約金を1万円、ネット予約の場合は予約金を3万円いただいております。この予約金は、手術を受けられた場合は手術費用にあてますので余分な出費ではありませんが、予約をキャンセルした場合はいかなる理由であれ返還しないし(そうしないとキャンセル前提で軽い気持ちで予約を入れる人がいて困る)、予約の変更時も一度キャンセル扱いで、再度予約金をいただいて予約を取りなおし(そうしないと何回も変更する人がいて困る)としています。

なんでこのような普通ではないシステムになったかと言うと、自分たちは善意でネット予約を可能にしていますが、ネットでの予約の方中心に、予約をとっても当日無断で来院せず(携帯も電源を切って)、みんなでボーっと待っているとか、予約を10回とか変更して職員がくたくたになるとか、あんまり変更しないように頼んだ職員に暴言をはいて職員が心に傷を負うとか、などの事件が相次ぎました。客商売の方はみなさん同様の問題を抱えてらっしゃるのではないでしょうか。

こういう患者さんは、職員のみならず、うちの多くの良い患者さんにとってもすごく迷惑です。無断キャンセルがあるとそれだけ予約が後になってしまうわけですから。職員や、ほとんどの良い患者さんの利益を守るため、長年の試行錯誤の末、不本意ながらもこのようなシステムに行き着かざるを得ませんでした。

それでも予約金を返還しないなんてありえないと思う方の気持ちはわかります。そういう方はうちの病院にはあいませんから、ご遠慮いただければ幸いです。

自分たちは医師も職員も全人生をかけて手術をやっています。我々のシステムを理解して我々のことも大事にしてくださる方だけに我々も頑張りたいというメッセージと考えていただければと思います。

Q 手術の待ち時間はどれぐらいですか?

A 時によって変わります。ネットはそんなに更新しませんから、ここではすみませんさせてください。


●通院に関する質問

Q 横浜が遠くて行けません。私の近隣で翼状片手術の上手な先生を紹介してください。

A おそらく近隣にも良い先生がいらっしゃると思いますが、私は自分が最高の手術をすることにだけに専念していますので、他の先生の手術を実際に見たり、他の先生の手術を受けた患者さんと会ったりはしていませんので、100%責任を持って紹介することができません。なので、すみませんが、手術医の紹介は遠慮させていただいています。医師選びは自己責任でお願いします。

翼状片はどんなうまい先生がやっても再発のリスクがあります。なので、気楽に紹介することは、結果的にその先生にも患者さんにも迷惑がかかると思っています。それほど難しい手術であると考えます。

Q 大高先生以外の先生に受診しても手術予約はできますか?

A できます。

Q 術後の通院はどうなりますか?

A 術後、ステロイド点眼が必須なので、副作用による眼圧上昇をチェックするために、半年は2週間に1回程度は定期健診が必要です。

Q 術後、平日の大高先生の外来に行けません。どうすれば良いですか?

A 土曜日の外来にいらしてください。大高はいませんが、土曜日の担当の先生はみんな優秀ですし、大高が事あるたびに術後管理の仕方を伝えていますし、沢山患者さんを見ていますので、みなさんとても慣れています。

Q 平日に診察に行けるのですが、小さい子供がいるので、大高先生の外来の待ち時間が耐えられません。どうすれば良いですか?

A 平日の診察に特急コースを用意しています。ここをご覧ください。許斐先生の診察になりますが、許斐先生も術後診察にとても慣れていますので、お勧めします。とても優しくてよい先生ですよ!


●コンタクト、レーシックがらみの質問

Q 翼状片とレーシック、どちらを先に受けた方がいいのですか?

A どちらが先でも良いのでしょうが、時間的に可能ならば、翼状片を先にやっておいた方がベターと考えます。というのは、

@翼状片はレーシックの邪魔になるので
A翼状片手術をやると乱視とか近視とかの度数が変わることがあるので、そちらを先にやっておいた方がよいから

という二つの理由からです。

Q 翼状片の術後、いつからレーシック可能ですか?

A 最低3ヵ月後、可能ならば半年後をお勧めします。

Q レーシックを先に受けた場合、いつから翼状片手術が可能ですか?

A 3ヶ月後です。

Q コンタクトとレーシック、翼状片や翼状片術後の目にはどちらがいいですか?

A コンタクトは翼状片にはものすごく悪く、レーシックは翼状片には特に悪くないので、自分ならレーシックを受けてコンタクトとはさようならすると思います。レーシックが目にとって良いか悪いか、20年ぐらいの間は大きな問題なさそうですが、それ以降の事に関しては自己責任でお願いします。自分はレーシックを受けて15年ぐらい経ち、今のところ快調ですが。

Q 術後、コンタクトレンズはいつから可能ですか?

A 綺麗に治すためには一生つけないでくださいと断言したいのですが、最低でも3ヵ月後からにしてください。コンタクトは翼状片の原因にもなるものなので、たとえ3ヶ月経過してからでも、コンタクトをつければ、それだけ手術の部分が充血が残った状態で治る可能性が高くなります。自分なら6ヶ月はつけないですね。あとは自己責任でお願いします。

Q コンタクトはソフトとハード、どちらが良いですか?

A 術前も術後も含めて、どちらも翼状片に対してはおもいっきり悪いです。ソフトは当たりは柔らかいですが大きいので白眼にがっちり当たるし、ハードは小さいので白眼に当たりにくいですが、当たりが硬いので当たった時のダメージが強いし、どっちもどっちと考えます。



●術後のことに関する質問

Q 術後は痛くないですか?

A 術日は、半分ぐらいの人が痛くなかったとおっしゃいます。半分ぐらいの人が(ひどく痛いではないが)痛みがでたとおっしゃいます。そういう場合は処方する痛み止めを飲んでください。また、枕に目を軽く押し付けるようにすると痛みが軽減します。術後に軽い睡眠薬を処方していますので、それを飲んで寝てしまうというのが非常に有効です。

Q 術後、洗顔や洗髪の注意点を教えてください。。

A 術後は1週間、感染を防止するために、目に水が入らないように気をつけてください。顔は、可能なら拭くだけのほうがいいです。頭を洗うときは仰向けで、美容院や散髪屋さんで洗ってもらうのがベストです。


Q 術後、お酒はいつから良いですか?たばこは良いですか?

A 炎症が強くならないよう、1週間はお酒は飲まないほうが良いと思いますよ。1週間を過ぎたら完全に普通で大丈夫です。タバコは煙が目に入らなければ問題ないと思いますが、目に入ると良くないと自分は考えています。

Q 術後、点眼はいつまで必要ですか?

A 最低6ヶ月は必要です。内容は術後に指示します。目薬は最重要なので、ちゃんとつけてくださいね。

Q 術後、眼帯はいつごろとれますか?

A 手術が終わると眼帯をして帰り、そのままにしておいて、翌日とって、点眼を開始します。その後は眼帯の必要はありませんが、目の異物感を軽減したいとか、目が赤くなるので隠したいとかで眼帯をしたければご自由にどうぞ、です。術翌日、希望なら職員に言えば眼帯をつけてもらえます。確か100円ぐらいだったと思います(^^)

Q パソコンや携帯メールはいつからしてよいですか?テレビはいつから良いですか?

A 自分なら1週間は絶対にやらないです。6ヶ月までは、よほど必要でない限りやらないです。テレビも同じです。

Q スポーツはいつから良いですか?

Q 仕事はいつからやっていいですか?

Q 術後、抜糸は必要ないですか?

A 自然に脱落する糸を使っていますので、基本的に抜糸は必要ないです。脱落したものはふにゃふにゃなので、目やにとともに消えてしまいます。脱落途中で止まる糸が時々あって、それが炎症のもとになる人がいますので、そういう場合だけ抜糸します。

Q 術後、歯の治療はいつから可能ですか?インプラントも可能ですか?体の他の手術とか治療はどうですか?

A 目の治療以外はすべて翌日からで医学的には問題ないですが、術後一週間ぐらいはやっぱり異物感が結構あったりしますので、普通に考えるとその後からにされるほうが良いのではないでしょうか。

Q 術後はやはり眼は赤くなりますか?

A 自分は止血が不可能な深いところまでしっかりとりますから、おもいっきり血で真っ赤になります。皮膚まで内出血する方も50%ぐらいいます。だいたい1ヶ月ぐらいでだいぶいい感じになってきたなぁ、ぐらいになり、3ヶ月たてば、やってよかった〜、となります。案外時間がかかるなぁ、とお考えになるでしょうが、翼状片がどれだけの時間をかけてできてきたか、を考えると、それを治すのに数ヶ月かかるのは仕方ないと考えないと、翼状片の神様怖いですよ〜(^^)。

Q 術後に起こりうる他の問題を教えて下さい。

A 

☆目の奥は皮膚とつながっているので、術後に皮膚に内出血が見られることがあります。特に私は眼の奥にある根っこからしっかり取るようにしていますので、皮膚に内出血しやすいです。通常1週間から2週間で消えます。手術翌日より、お化粧で隠していただいて問題ありません。

☆術後にまぶたがややあがりづらくなることがあります。今までは全員最長6ヶ月で自然に治癒しているが。

☆裸眼視力が下がることがあります。翼状片は角膜を引っ張ってゆがめて、乱視を発生させています。このひっぱりを除去すると乱視が減って、通常は裸眼視力が上がるはずなのですが、翼状片がある状態で裸眼視力が1.0とか1.2とかある人は、翼状片を取ると微妙なバランスがくずれて、裸眼視力が下がることがあります。下がる程度は人によります。通常矯正視力には影響は出ません。

Q 再発はしませんか?

A 残念ながら再発する可能性はゼロとは言い切れません。1000人に1人ぐらいの確率でしょうか。再発したら、目が動きづらくなったり、正直かなり悲惨な状態になります。



●術後の仕事に関しての質問

Q いつから仕事に復帰できますか?

A みなさんに毎日朝から晩まで聞かれたおして困り果てている質問がこれです。個々の患者さんが現場でどのように仕事をやっているのかが全くわからないので・・・。仕事復帰は患者さんにお任せするしかないのですが、「火曜日に手術を受けて、その週は休んで、翌週の月曜日から復帰したが、ちょうど良かったと思います」と言っている人がけっこういらっしゃいますね。なので、このパターンを推奨したいと思います。

車の運転は目を動かして手術部を引っ張るので非常によろしくないです。車を運転する仕事は最低1ヶ月はお休みされることをお勧めします。

しばらくは目が赤いので接客業は1ヶ月ぐらいはちょっとやりづらいかもしれないですね。



●術後のスポーツに関しての質問

Q いつからスポーツできますか?

A 仕事以上にみなさんに毎日朝から晩まで聞かれたおして困り果てている質問がこれです。スポーツをやる環境、ハードさのバリエーションは仕事以上だからです。

自分はスポーツがとても好きなので(サッカー歴30年、最近はゴルフ、所属クラブでぎりぎりAクラス)スポーツというものは深く理解しているつもりです。だからこそ、スポーツにはそうとう厳しい見方をしています。自分ならこうするという例を書いておきます。

まず、大きな法則 

☆目を大きく動かすと汚く治る。特に手術部が引っ張られる方向に動かすのは厳禁
☆目をこする可能性のあることはあたりまえだが厳禁。サッカーのヘディングとか、ボクシングとか。
☆紫外線にあたればあたるほど汚く治る
☆風、特に潮風にあたればあたるほど汚く治る
☆血行が良くなることは特に問題ないと思うが、あんまり激しいのはおそらくマイナスに働くのではないかと推定。正直よくわからないが
☆以上の事、術後6ヶ月は特に注意。もともと目が弱いからなったわけなので、一生注意。

こんなところです。

ゴルフ、テニス、野球などの球技は目を動かすし、屋外なら紫外線や風にあたるから基本的に非常に良くないと考えます。綺麗に治りたければ、術後6ヶ月はおとなしくしていることをお勧めします。自分なら大好きなゴルフも我慢して、術後6ヶ月は室内でのトレーニングだけにしておきます。6ヶ月以降も一生サングラス着用は必須です。透明でも紫外線をカットできれば良いです。

プールの水も手術を受けた目にはめちゃめちゃ悪いと思っています。プールを歩くぐらいならゴーグル着用なら3ヶ月もたてばよいのでしょうが、泳ぐのは自分なら6ヶ月はやらないです。ゴーグルは一生必須です。目がもともと弱いのですから。海には自分なら一生入らないです。

じゃぁ筋トレはいつからいいですか?もよく聞かれますが、筋トレこそハードさが千差万別なので・・・軽いものなら1週間もたてば問題ないと思うのですが、青筋立ててベンチプレスで最高値更新を目指すみたいなのは、自分なら半年後からにするでしょう。

ウォーキングはいいですか?とよく聞かれますが、手術日に駅まで歩くのもウォーキングですし、歩くこと自体は当日から可能ということでしょうが、紫外線にも風にもあたりますから、自分なら術後6ヶ月は必要ない屋外歩きはしないです。

だいぶ厳しいですが、それは、きれいに治らなかったらどんなに悲惨かを知っているからです。目をちゃんと治さないと、その後のスポーツも楽しめないですから。それでお金を稼いでいるのではないなら、目より大切ということはないでしょう。

あとは個々の判断にお任せします。

なお、うちはプロの方(テニスのプロやプロコーチ、ゴルフのプロ、プロのサーファー)なんかもちょくちょくいらっしゃるのですが、そういう方に「半年は休めないです」と言われたらほんとうに困ってしまいます。というのは、そういう方はそのスポーツが原因で翼状片になった可能性が高く、そういう方こそ特にお休みが必要な人だからです。解決策はまったく見つからないです。



●最後の質問・・・

Q なぜ翼状片手術は先生方みなさんあんまりやりたがらないのですか?

A 難しいのに儲からないからです。

初発で4万円台、再発でも6万円台の診療報酬です。白内障手術は12万円台で、しかも翼状片を1件やる時間で2件できますから、普通の神経をしている人間は、翼状片ではなくて白内障手術をやりたいと思うものです。私も白内障手術は非常に得意としておりますので、先生方の気持ちはよくわかります。

病院で先生にいやそうな顔をされたり軽く扱われたりした経験がある方はいらっしゃいませんでしょうか。その理由はすべてここにあります。

なぜ翼状片の診療報酬がかくも悲劇的(患者さんの財布にとってはうれしいが、あんまり安いとまじめにやってくれないので悲劇)に安いかと言えば、「翼状片はぶちっと取るだけで3分で終わる。再発はほとんどするものだが、しかたがないだろう」といまだに多くの先生が考えているし、ぶちっと取るだけならこの値段で十分だろ、ということなんでしょう。昔の先生が決めたことがそのままになっているというわけです。まぁ、これも仕方がないです。

Q じゃぁ大高は普通じゃない神経なのですか?

A はっきり言えば、そうなんでしょう。普通じゃないとよく言われます。

自分は儲かる儲からないではなくて、そこに困っている人がいるかどうかでやるべき手術を考える医師でありたいと考えています。それが普通じゃないなら、普通じゃない医師でずっといたいと思います。

人間が利益で動かないのはおかしいというならば、私は、他の先生ができない、ないしはやらない仕事をやってくれたと患者さんやその家族から称賛されることのほうが、お金より価値があると考えているということなのでしょう。そういう人間なんです。


mail: otaka@isao.com (あなたの携帯、パソコンメール着信拒否になっていませんか?)

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